『三つ首塔』 by 横溝正史 : 横溝的ラブロマンスの異色作
個人的な作品評価
項目 | 星評価 | コメント |
---|---|---|
猟奇度 | ★★☆☆☆ | 猟奇的っていうか、退廃的っていうか、エロチックっていうか、独特の雰囲気アリ。 |
謎難度 | ----- | 謎解きものではない!ラブロマンスです。 |
いちゃいちゃ度 | ★★★★★★★ | 美人お嬢様とダークヒーローのイチャつき記録です。お幸せに。 |
ハーレクインとかのラブロマンスを読みたくてたまらないんだけど、読んでいるの見られるのは恥ずかしいなあって人にお勧めします。
後、「八つ墓村」が気に入っている人にも。
登場人物
Wikipedaに書いてあるんで、割愛。
登場人物は多く見えてギョッとするけど、グルーピングされていて集団行動するので、把握しやすく安心。
- 作者: 横溝正史
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 1972/08/22
- メディア: 文庫
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以下、ネタバレをある程度抑えた感想。
感想
「登場人物」に書いたように、人物関係は把握しやすいんだけど、それはザクザク人が死んでいくからっていうことも理由の一つ。断じて推理モノではないです。関係者が死んでいくんで例によって犯人は絞られていくんだけど、特に布石もないので、犯人が分かっても、ああ、そうだったの?っていう印象。ストーリーは主人公である宮本音禰の視線で一貫して語られるので『八つ墓村』にとても似ている。財宝(遺産)をめぐるところや、最後の方に出てくる二人きりのラブシチュエーションとか。金田一耕助も出番少なめ。
ちなみに、「ナンシー笠原」&「カロリン笠原」っていう姉妹芸人と「ヘレン根岸」&「メリー根岸」っていう姉妹芸者が出てくるんだけど、なんでこんな似たような感じの登場人物にしたんだろ?一瞬、混乱。
一行『三つ首塔』
M美人お嬢様とSスーパーヒーローの恋愛冒険活劇。
金田一名台詞
「世の中には理外の理というものがあるんですね」
そんな台詞を推理小説で言っちゃうのか、お前は。