たたたた。

あんまりじろじろ読んじゃ嫌。

『光と影の誘惑』 by 貫井徳郎 : バラエティに富んだ中編集

4つの中編が入ったミステリ集。

と、書きながら、普通に事件が発生、犯人は誰だ、という作品は殆ど含まれていない。それぞれにテーマ、ポイントが異なっており、なんで一冊に入っているのか、不思議に感じてしまった。ミステリとは、推理を楽しむもの、作者との頭脳勝負だ!という人には全くオススメ出来ない。

こういう人にオススメ

  • 貫井徳郎の幅広さを知りたい方
  • さくっと読める短編が好きな方

以下、少しはネタバレがあっても推理をしながら読みたい人へのポイントを無理やり。

長く孤独な誘拐

ホワイダニット。誰が、何のために誘拐したのか。
ただ、むしろ主人公の心理を楽しむものだと。

二十四羽の目撃者

ハウダニット。誰が、どのように殺したのか。
なぜ拳銃に指紋が無かったのか?から考えるべし。

光と影の誘惑

どんでん返しもの。とある仕掛けがあります。見抜けるか?

我が母の教えたまいし歌

初音と母の関係とは何か?が最大の謎かと。
うーん、これも主人公と、母親の心理を楽しむものであって、狭義のミステリでは無いと思う。これをミステリ!と思って期待して読むか、そうじゃないかで、で評価がパカっと別れちゃいそう。