『そして誰もいなくなる』 by 今邑彩 : どんでん返しが大好物のミステリファンの方へ
こういう人にオススメ!
- ミステリファン、特にどんでん返しが大好きな方
- アガサ・クリスティ『そして誰もいなくなった』が好きな人
- 古い文章でも気にならない人
『そして誰もいなくなった』は読んでおくべきか?
読んでおいた方がニヤニヤと楽しめると思うが、必須ではない。小説中に、あらすじの説明はあるので、特に困ることはないかと。また、真相に関するネタバレとかも含まれていないため、その点も安心して楽しめる。そういうとこと、さすが作者はミステリファンのことが分かっているなあ、と感心。本歌取りのお見本。
- 作者: 今邑彩
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2010/04
- メディア: 文庫
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以下、ややネタバレ気味な感想
感想
読んでいて、3人目が死んだ時は、え、これで10人分、女学生が死んでいくの?それって飽きちゃうんだけど…って心配だったけど、さすがにそんなことはなかった。後半の怒涛のどんでん返し、大盛り、山盛り、てんこ盛り。お腹いっぱいになっちゃう。
ただ、やっぱり個人的にはそれほど楽しめなかった。最大の理由は登場人物の心理が良く分からないから。女学生だったら分かるの?出てくる台詞の全てがわざとらしいし、どの犯人の動機も、今ひとつ、え、そんなんで殺しちゃう?とピンと来ないし、録音しているのも訳わかんないし、最後に留学行っちゃうのも理解できない。登場人物の心理がわからない、トリックものでもないミステリはちょっと厳しい。