たたたた。

あんまりじろじろ読んじゃ嫌。

読んだ

『匣の中』 by 乾くるみ : 最後にたどり着くメッセージ

文庫版のあとがきを読んだ人なら知っているノベルス版でしか意味をなさない謎。 そのメッセージを書いておくよ。

『まだ誰も解けていない科学の未解決問題』 by 竹内薫 and 丸山篤史 : 読まないほうがよかった。クソみたいな仕事してるんじゃねえよ。

テーマが玉石混淆すぎることや、薄い本(not 同人誌)の割ににトピックが多すぎることから、得られるものがとても少ない。正直、一番面白かったのが最初のソファ問題。ポアンカレ予想やリーマン予想等は説明が少なすぎて、これだけで理解出来る人は天才すぎる…

『噂』 by 荻原浩 : 時事ネタで小説を書くのはは危険だ、とても。

評判が結構高いこの作品だけど、正直、あまり高い評価を僕はつけない。理由は2つ

『折れた竜骨』 by 米澤 穂信 : ミステリーとファンタジーの融合、70点+70点の評価は70点なのか、140点なのか

こういう人にオススメ ファンタジーの世界に抵抗がない人、下地ができている人 ファンタジーに全く興味ない人には、それはそれは結構つらい小説なんじゃないかと想像。 ファンタジーの世界は魔法があったり、亜人がいたり、現実世界とはなにかと違って理解が…

『スリープ』 by 乾くるみ : 30年後の未来予想図はあたるのだろうか?

こんな人にオススメ 乾くるみはこれで、『イニシエーション・ラブ』『リピート』とこれを読んだわけだけど、特徴がわかった気がする。 共通しているのは、 サクサクとした文章 性格に難あり、魅力を感じない登場人物 続きが気になる展開 どんでん返し という…

『隻眼の少女』 by 麻耶 雄嵩 : 普通のミステリには飽き飽きしてしまった人に。

こういう人にオススメ 隻眼の少女、という厨ニ設定にすっごくワクワクする人 いきなりネタバレマックスでいきます。

『リピート WHEEL OF FORTUNE』 by 乾くるみ : 最後が気になってたまらなかった

こんな人にオススメ 乾くるみのファン、それしかない スリルがあれば、多少のことは我慢出来る人 もてもて主人公に憧れる人 主人公がモテすぎて腹が立つとか、登場人物がクソばかりとか、導入部がイヤほど長いとか、最後がえええ?とか、色々あるけれど、続…

『メルカトルかく語りき』 by 麻耶雄嵩 : これってミステリ?と最初は思ったんだけど、作者のサイトを読んで分かった。なるほどミステリです

こういう人にオススメ アンチミステリに憧れるひと 深く物事を考えるひと 何も前提知識なしに読むと、この作品の真の姿は分からないかと。 これってミステリに入れていいの? 麻耶雄嵩については、『螢』を読んだことがあるだけだった。『螢』はある仕掛けこ…

『密室殺人ゲーム王手飛車取り』、 『密室殺人ゲーム 2.0』 & 『密室殺人ゲーム マニアクス』 歌野 晶午 : 本作品のテーマは、トリックなのか、ゲーム的な残酷さなのか、それともゲームに飽いた人間心理なのか

こういう人にオススメ 寛容なミステリマニア どの視点で楽しむか、で評価は別れる 総じて評価が高い作品だが、賛否両論分かれている作品でもある。それは、この作品群が何をメインテーマにしているか?の理解が異なるためなんじゃないか?と思った。トリック…

『8の殺人』 & 『0の殺人』 by 我孫子武丸 : 0が8より評価が圧倒的に高いんだけど、そんなに違う気がしないのは書かれてから時間が経って読んだからなのだろうか?

こういう人にオススメ サクッとミステリを読みたい人 小説に深い文章表現などを強制しない人 ミステリ入門者 感想 我孫子武丸は島田荘司の推薦でデビュー、新本格派の一人だけど、まさにデビュー作から新本格派の雰囲気バリバリ。『8の殺人』 も『0の殺人』…

『メビウスの殺人』 by 我孫子 武丸 : 最後にタイトルを見てなるほど、と思う。

こんな人にオススメ 前作『0の殺人』を読んでいい!と思った人 多少の不自然さに目くじらを立てない人 軽くさらっと読める本が好きな人 メビウスの殺人 (講談社文庫)作者: 我孫子武丸出版社/メーカー: 講談社発売日: 1993/05メディア: 文庫 クリック: 1回こ…

『テイクダウン―若き天才日本人学者vs超大物ハッカー』

内容 伝説的なハッカーである下村努(ノーベル化学賞 下村脩の息子として有名)が、大物クラッカーであるケビン・ミトニックの逮捕へ尽力する話。映画化もされたようだけど、だいぶ内容が違うとか? 読みにくいんだけど… 内容的に面白そうなんだけど、ちょっと…

『六枚のとんかつ』 by 蘇部 健一 : お金を出して買う気がしないけど、六とん2は読もうと思った。

タイトルが僕の感想のほぼ全て。 とんかつ分は払いたくない。 コロッケ分くらいだったら、払って読んでもいいかな?と思う。 タダなら是非読みたい。 "メフィスト賞受賞"、"怪作中の怪作"、"平成の奇書"っていう評価が逆にハードルを上げているような…。 そ…

『光と影の誘惑』 by 貫井徳郎 : バラエティに富んだ中編集

4つの中編が入ったミステリ集。 と、書きながら、普通に事件が発生、犯人は誰だ、という作品は殆ど含まれていない。それぞれにテーマ、ポイントが異なっており、なんで一冊に入っているのか、不思議に感じてしまった。ミステリとは、推理を楽しむもの、作者…

『弥勒の手』 by 我孫子武丸 : ミステリというよりは佳作サスペンス?

こういう人にオススメ! さくっとちょっと変わった小説が読みたい人 宗教モノに変な反応しない人 評価が別れるのは主題がハッキリしないから ひとくちにミステリ、と言っても「楽しむもの」は色々分かれている、と思っている。 トリック:本格。論理性が重視…

『知的な距離感』 by 前田知洋 : マジシャンの本なのにマジックについて全く書いていないなんて

著者は有名なクローズアップ・マジシャンなんだけど、この本には全くマジックについて書いていない。人との距離感について、著者の経験から導かれたことや、歴史、心理学から導かれたことが書かれている。 プライベート・エリアはひとによって違うとか、暗い…

『そして誰もいなくなる』 by 今邑彩 : どんでん返しが大好物のミステリファンの方へ

こういう人にオススメ! ミステリファン、特にどんでん返しが大好きな方 アガサ・クリスティ『そして誰もいなくなった』が好きな人 古い文章でも気にならない人 『そして誰もいなくなった』は読んでおくべきか? 読んでおいた方がニヤニヤと楽しめると思うが…

『倒錯のロンド』 by 折原一 : 倒錯の盗作の…

いきなり、ヒント 折原一の渾身の叙述トリック。いや、まさに叙述トリックを楽しむための小説、という感じ。 謎のヒントはまず、タイトルにある。 ロンド形式 - Wikipedia ロンド形式(ロンドけいしき、rondo)は、ある同じ旋律(ロンド主題)が、異なる旋律…

『殺戮にいたる病』 by 我孫子武丸 : 叙述トリックの最高傑作と呼ばれる訳

あらすじ あまりに有名な作品なので、表紙裏から。 永遠の愛をつかみたいと男は願った――東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。犯人の名前は、蒲生稔! くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき…

『麻雀ブルース』 by 田村光昭 : 劣化版麻雀放浪記?

阿佐田哲也が書評を書いている これはいわゆる麻雀小説ではない。主人公は作者と等身大の麻雀ヒッピーではあるが、70年安保闘争などで挫折を味わった若者の乾いた心根が全編に透かし見えており、その意味で一時代を画す秀抜な風俗読み物たり得ている。 うー…

『美濃牛』 by 殊能将之 : プロ小説家にはとても書けない実験作

でさ、チャレンジングなんだけど? まあ、そこは認めるとしてすっごく読みにくいんだけど? 特に、細切れ感が半端無いんだけど? つまり、ちょっと読んだら引用あるんだけど? そう、引用あるたびに気になるんだけど? すなわち、気になってストーリーが頭に…

『ROMMY 越境者の夢』 by 歌野晶午

あらすじ 成功への階段を駆け上り、人気絶頂の歌手ROMMY。イギリスのトップ・アーティスト、フランク・マーティンを迎えてレコーディングを行うことになった。しかしその直前に仮眠室で死体で見つかった!今更レコーディングを中止にする訳にはいかない関係…

『絶望ノート』 by 歌野晶午 : 悲しい話、暗い話が苦手な人は読んではいけません。

あらすじ 僕はタチション中学生。イジメられる苦しみをノートに書いて、いじめっ子が死ぬように神様に祈ったら本当に死んじゃった!なんで?神様ってホントにいたんだ!? こういう人にオススメ 暗い話を読んでも平気な人。 謎 神様の正体は? 感想 題名が全…

『ゲーム理論で考える企業会計』 : 会計と法律に対して少し違う角度からの理解ができるようになる

まさに題名通り、ゲーム理論を用いて、企業会計というものを分析してみよう、という極めて野心的な本である。企業とは利益を追求するものである、との仮定の元、その行動を予測もしくはコントロールする方法をゲーム理論を用いて説明する。取り上げられてい…

『蛍』 by 麻耶雄嵩 : 楽しみたいのならじっくり時間をかけて味わいながら読みましょう。でもさっさと読んでも面白いです。

あらすじ ヴァイオリニストの加賀蛍司はレンガ屋敷「ファイアフライ館」で突如狂気に襲われ、その場にいた仲間である演奏家7人に次々襲い掛かる。その結果、6つの死体が残され、1人は行方不明に。 大学のオカルトスポット探検サークルの六人は、今年もそ…

ハサミ男 by 殊能将之 : 読みやすく内容も損はしないミステリの佳作、でも不満はあります

作品の特徴上、語るのはどうしてもネタバレを含んじゃいます。 でも、有名な作品なのでみんな知っているかな?

『出口のない部屋』 by 岸田 るり子 : 本格派ミステリと人間ドラマの融合

始めて読んだ作家なのだが、引き込まれるように一気に読んでしまった。他の作品も読んでみたい。 この本を特徴付けているのが、作中作である、ということ。『出口の無い部屋』という小説が出てきている。この『出口の無い部屋』は何故、誰の手によって書かれ…

『中級作家入門』 by 松久淳 : 入門ではなく解説、野卑滑稽なバブルのユーモア

カドカワはやっつけすぎる カドカワでは以下のような紹介になっているんだけど http://www.kadokawa.co.jp/product/321309000144/ 10年以上のキャリアを持ちつつ“中級作家”を自称する著者が原稿料の仕組みや本の売り方、編集者との付き合い方などリアルな作…

『貸しボート十三号』 by 横溝正史 : 短編その2 『貸しボート十三号』 凄惨な事件現場に隠された謎

個人的な作品評価 項目 星評価 コメント 猟奇度 ★☆☆☆☆ 事件現場は凄惨だが猟奇的ではない 謎難度 ★★★☆☆ 犯人を自分で当てるのも、真相まで辿り着くのもかなり難しい。しかし筋は通っている。 体育会系友情度 ★★★★★ 退廃的ではなく体育会系なのは珍しい 隅田…

『貸しボート十三号』 by 横溝正史 : 短編その1 『湖泥』 岡山での小さな事件

個人的な作品評価 項目 星評価 コメント 猟奇度 ★☆☆☆☆ せっかくの岡山なのに、全くと言っていいほど無い。義眼くらい? 謎難度 ★★★★☆ 元々は読者への挑戦だったらしいけど、僕にはとても無理。 動機が横溝っぽい度 ★★★★☆ ネタバレになるかも、なので後ほど …